2025年9月04日

「高血圧治療ガイドライン2025」が2025年8月29日に日本高血圧学会より発刊されました。
今回の変更の主な点は
「年齢・合併症・併存疾患にかかわらず130/80mmHg未満を目標にしましょう」
です。
いままでは75歳以上は140/90mmHg未満でよいですとお話していました。
しかし、年齢・合併症・併存疾患にかかわらず130/80mmHg未満を目指すことで心筋梗塞、脳梗塞などの合併症を減らすことができます。
降圧薬治療でSBP(上の血圧)が5mmHg低下するごとに心血管イベント(脳卒中・冠動脈疾患・心不全・心血管死亡)発症のリスクが10%程度低下することが分かっています。
どのくらいのペースで血圧を下げていくかというと、数カ月(概ね6か月)以内です。脳心血管病のリスクが高い方は1~3ヵ月以内に130/80mmHg未満を目指します。
血圧は家庭で測る血圧が「家庭血圧」が非常に重要です。
・上腕血圧計で測りましょう。
・朝と晩に測定してください。
朝は起きて1時間以内、朝食前にトイレを済ませて1分程度椅子に座ってリラックスしてから測定してください。晩は就寝直前に測定してください。
ただし、血圧が下がりぎるのも危険であり、認知症の程度や全身状態で個別に調整が必要です。また、減塩、運動などの生活習慣の改善も重要です。
血圧が高めの方、その他疑問などがある方はいつでもご相談ください。