
がん検診、健診、予防接種
がん検診、健診、予防接種
どちらも読み方は「けんしん」ですが意味が異なります。
「健診」は健康状態をしらべて病期を予防する健康診断のこと
「検診」はがんなどの特定の病気を早期に発見する検査のこと
です。定期的に「健診」、「検診」を受けることでご自身の健康状態を把握し、病気の予防・早期発見・早期治療ができる可能性が高まります。生活習慣病をはじめとするほとんどの病気は自覚症状がないまま進行していきます。症状が出て気づいたときには重症化してしまっていた・・・とならないために定期的に「健診」・「検診」をうけるようにしましょう。
当院では、「よかドック」「よかドック30」「特定健診」「後期高齢者健康診査」の他、法定健診や雇入時健診、一般健診、生活習慣病予防健診を随時受け付けております。
結果は出たけれどこれからどう対応していけば良いか分からないという方や、病気に関して疑問のある方も、お気軽にご相談ください。
対象となる方 | 40~74歳未満の福岡市民で国民健康保険に加入している方 (満70歳以上の方・市民税非課税世帯の市民・年度内40歳または50歳の方は無料) |
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内容 | 医師の問診・身長・体重・腹囲・血圧測定・心電図検査・尿検査・※血液検査 ※血液検査内容 脂質(中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロール)、肝機能(AST、ALT、γ-GTP) 血糖、HbA1c、尿酸、腎機能(クレアチニン)、貧血(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット 値) |
料金 | 500円(通常は1万円程度の健診です) 必ず受診券をご持参ください。 |
対象となる方 | 30~39歳の福岡市民で職場等での健診の機会がない方 |
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内容 | よかドックから心電図を除いた項目 |
料金 | 500円 |
対象となる方 | 40~74歳の協会けんぽ・共済組合・組合保険などに加入している方 組合により一部自己負担金あり |
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血液検査 | 医師の問診・身長・体重・腹囲・血圧測定・尿検査・血液検査 |
対象となる方 | 満75歳以上の方 |
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内容 | 医師の問診・身長・体重・腹囲・血圧測定・尿検査・血液検査 |
料金 | 500円 |
対象となる方 | 協会けんぽの被保険者で、当年度35歳から74歳の方です。 (年度中に35歳になる方は、4月1日から受診できます。年度中に75歳になる方は、誕生日の前日までに受診が必要です。) |
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内容 | 医師の問診・身長・体重・腹囲・血圧測定・尿検査・心電図・血液検査・胸部X線検査・胃の検査(胃カメラorバリウムでの胃透視)、便潜血検査など |
料金 | 準備中 |
ウイルス性肝炎は、B型・C型などの肝炎ウイルスの感染によっておこり、肝炎は肝硬変や肝がんに進行することもあります。肝臓の病気は、症状が出ないことが多く、気がつかないうちに病気が進行していることもありますので、早期に発見し、治療することが重要です。
対象となる方 | 20歳以上で過去に肝炎ウイルス検査をしたことがない福岡市民 |
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内容 | 血液検査 |
料金 | 無料 |
胃がんのリスクであるピロリ菌検査を行います。
対象となる方 | 年度内(4月1日~翌年3月31日)に35歳及び40歳になる福岡市民 (過去にピロリ菌検査をうけたことがある方は除きます) |
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検査方法 | 血液検査(ピロリ菌抗体検査及びペプシノゲン法) |
料金 | 1,000円 |
がん検診でがんを早期に発見し、治療することにより、がんによる死亡のリスクを減らすことができます。早期に発見できれば、身体への負担の少ない治療が可能です。
胃がんは早期に発見すれば根治が可能な「がん」ですので、症状がない方も定期的な検診の受診が大切です!
対象となる方 | 50歳以上の方で、年度内に偶数歳になる福岡市民 |
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検査方法 | ①胃カメラ(2年に1回)②バリウムによる胃透視(1年に1回) |
料金 | 50歳~68歳の偶数年齢:1,800円 満70歳以上の偶数年齢:無料 |
※早期胃がんなどの小さな病変はバリウムによる胃透視では認識できないことが多いです。また、バリウム検査は色調変化などもわかりません。胃カメラでの胃がん検診をお勧めします。
大腸がんの死亡数は食事の欧米化などの影響もあり、今後も増加が予測されています。大腸がんは早期に発見すれば根治が可能な「がん」ですので、症状がない方も検診の受診が大切です!
対象となる方 | 40歳以上の福岡市民 |
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検査方法 | 2日間採便による便潜血検査です。(1年に1回) |
料金 | 40歳~69歳:500円 満70歳以上:無料 |
男性に特有な臓器である前立腺から発生する「がん」です。高齢化社会の日本では患者数が増加しています。男性がんの中で罹患者は1位(2019年部位別データ)、死亡者数は6位(2021年部位別データ)です。早期の前立腺がんでは症状はほとんどありません。血液中のPSAを測定し判定します。早期発見、早期治療で5年生存率はほぼ100%です。
対象となる方 | 福岡市民で55歳以上の男性(1年に1回、10月・2月のみ) |
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検査方法 | 血液検査によるPSA測定 |
料金 | 55歳~69歳 1,000円 満70歳以上 無料 |
ワクチンによる予防接種は、各種病原体に対して免疫を持たない方に免疫賦与あるいは免疫の増強効果(ブースター効果)を行い、感染症の予防、発病の予防、重症化の予防、社会全体における感染症蔓延の予防、排除・根絶を達成することを目的としております。
ワクチンは、大きく「生ワクチン」と「不活化ワクチン」に分けられます。コロナウイルスが出現してから核酸ベースのワクチンとしてmRNAワクチン、ウイルスベクターワクチンが開発されました。
病原体は生きていますが、病原体のウイルスや細菌が持っている病原性を弱めたものです。これを予防接種すると、その病気に自然にかかった状態とほぼ同じ免疫力がつきます。免疫を抑える治療などを行っている方は接種できません。
病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使います。生ワクチンに比べて免疫力がつきにくいので、何回かに分けて接種します。
また、ワクチンによる予防接種には、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が各自で受ける「任意接種」があります。
「定期接種」は公費(一部自己負担あり)、「任意接種」は自己負担となっています。
そのほかのワクチンは任意接種となっています。
肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌による感染症の重症化を防ぐワクチンです。肺炎球菌は日常でかかる肺炎(市中肺炎)の原因のうち第1位の細菌です。
肺炎は年齢が上がると死亡のリスクが高まります。
肺炎の死亡率は65歳~69歳の方は60歳~64歳の2.0倍、70歳~74歳の方は65歳~69歳の2.3倍です。
定期接種の対象の方は65歳の方です。(65歳誕生日前日から66歳誕生日前日までの方)
自己負担金は4,200円です。
※65歳以外の方は任意接種です。
肺炎球菌ワクチンの接種が推奨される方は、
インフルエンザワクチンや新型コロナウイルスワクチンとの接種間隔に制限はありません。健康な成人の方は1回の摂取で5年以上抗体価が持続します。
接種希望の方は、まずお電話で予約をお願いいたします。
2024年10月1日以降の新型コロナワクチン接種は、重症化予防を目的に、季節性インフルエンザと同様の「定期接種」として実施されます。
当院ではファイザー社コミナティーを使用します。
10月1日から3月31日まで
※ご本人が希望する場合以外は実施しません。
(ご本人の明確な意思確認ができない場合は、定期接種の対象外となります。)
※予防接種は、接種当日に発熱がある人や、今までに予防接種によって副反応を起こしたことがある人などは受けることができません。
接種前に接種日の体調などの情報を医師に伝え、医師の説明をよく聞いた上で接種を受けてください。
3,200円
定期接種対象外の方は自費で15,000円となります。
10月1日から3月31日まで
3,600円
他のワクチンとの接種期間に制限はありません。他のワクチンと同時接種も可能です。
ただし、小児(生後6カ月~13歳未満)の方は1回目の予防接種から2~4週あけて2回目の予防接種を受けてください。
以下が目安となっています。
重症の感染症(麻疹など) | 治癒後4週間 |
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中等症の感染症 | 治癒後2週間 |
軽症の感染症 | 治癒し体調が回復していれば可 |
インフルエンザは複数の型のウイルスが原因となるため、一度インフルエンザにかかった後にも別の型のインフルエンザに感染する可能性があります。そのため次の予防のためにもワクチン接種を検討しましょう。治癒後1~2週間の間隔をおいて接種するのが目安となります。
基本的には大丈夫です。ただ、免疫抑制剤・抗がん剤使用中の方は念のため申し出てください。また当日体調がすぐれない方も遠慮せず申し出てください。
ワクチン中の鶏卵成分は極めて微量であり、卵アレルギーや気管支喘息があっても安全に接種できます。
帯状疱疹は体内の水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することで発症します。
子供のころ、このウイルスにかかると、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうがよくなった後もウイルスが神経に潜んでいます。
元気な時は自分の体の免疫力でウイルスの活動を抑えられますが、免疫力が低下したときにウイルスが再び活動を開始し、増殖します。
そして、ウイルスが神経から皮膚へ移動し、神経領域に沿って痛みや発疹がでる帯状疱疹を発症します。
日本人は9割が帯状疱疹の原因となるウイルスを持っており、帯状疱疹は50歳以上で増加し、80歳までに日本人の約3人に1人が発症するといわれています。
帯状疱疹を発症してしまったら抗ウイルス薬で治療をします。しかし、帯状疱疹が改善した後も神経痛が残り日常生活に支障をきたす場合があります。
加齢とともに帯状疱疹後神経痛への移行リスクは高くなります。
予防には日頃の体調管理が重要ですが、予防接種も2種類ありますので記載しておきます。
水ぼうそうワクチン(ビケン)は水痘・帯状疱疹ウイルスを弱毒化させて病原性をなくしたものです。子供の水ぼうそう予防にも使用されています。予防効果は中程度で、持続期間は5年程度と言われています。1回の投与で終了します。
帯状疱疹ワクチン(シングリックス)は免疫抑制治療を行っている方でも投与でき、予防効果はかなり高いです。効果持続期間が10年以上あります。1回2万2000円程度で2回打たないといけません。また、副作用もビケンより強くでます。
それぞれのワクチンのメリット、デメリットを下記の表に記載しました。
予防接種をご希望の方はクリニックまで電話してください。(予約制になります)
水ぼうそうワクチン (ビケン) | 帯状疱疹ワクチン (シングリックス) |
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適用年齢 | 50歳以上 | 50歳以上 (免疫抑制状態にある方は18歳以上から接種可能です) |
ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
発症予防効果 | 約50% | 約90% |
効果の持続期間 | 約5年 | 10年以上 |
副作用 | 少ない | 多め (接種部位の痛み、腫れなど) |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
接種回数 | 1回 | 2回 |
1回あたりの費用 | 8000円前後 | 2万2000円前後 |
免疫抑制剤を使っている人 | 接種できません | 接種できます |
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